船に乗り続けて、20年以上。
今日みたいな天候の日は、大嫌い。雨が降ったり、強風が吹いたり、視界が悪くなったり。そんな時の操舵室は、普段の穏やかな天候の時にはない、ピリピリムード。
神経は使うし、責任という言葉が一気に肩にのし掛かる。
しかし、そんな危機を乗り切った後は、不思議と高揚感に包まれる。きっと、無事に生き延びたという実感が、テンションを高くするのだと、思うのである。
『生きてる!』そのような実感が欲しいなら、サバイバル体験をしてみるのがいいのかもしれない。
サバイバルとは、困難な状況や危険な状況にもかかわらず、何とかして生き残ること。
本日は、朝から天気が不安定。
青空が見えているところと、真っ黒い雲に覆われているところの差が激し過ぎ。
何だか急に暗くなったなーと思っていたら、大雨。移動の時は、狭い船の上を猛ダッシュ。これも、生きてる実感と言える。
濡れてしまって嫌だワ。などと呑気な事を思っていたら、今度は、目の前が見えません。
雨と突風で、本気のサバイバルがスタート。
まずは目印となる、島や生け簀を探す。ぼんやりと見える、それらの目印に沿って速力を落として進む。
船速を停めれば、今度は風に流されてしまうので、悩ましいところ。
最近では便利なアイテム、携帯の雨雲レーダーを活用。何分後に雨が止むというのも大体分かるので、その何分間をのらりくらりと、やり過ごす。
そして、雨雲が過ぎた途端、島もハッキリ見えてくる。
今日はこんなことの繰り返しであった。
他の事を考える余地が一切なく、ただ無事に船を返すことだけを考える。
船が無事に着いた時には、抜け殻のようになっているが、物凄い達成感はある。
正直、こんな感覚を仕事ではなく、趣味で味わいたい。仕事では、しんど過ぎる・・・。
山登りとか、キャンプなんかがいいんではないだろうか。
人生が退屈に感じている人は、サバイバル体験でカツを入れるのもいいのかもしれない。
とりあえず、今日は生きてる実感を味わったので、のんびりした休日を希望する、えみ子さんなのであった。
ではでは。
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