私は実家に戻った時、片付けをしようと意気込んでいたが、今では諦めてしまっている。
何かを捨てるたびに嫌な顔をされ、酷い娘扱いされるからである。
もう好きにすればいいやと思っているし、何も言わないようにしているのだが、デカいダイニングテーブルが二つ並んでいるのを見るたびに「なんで、こんなに物を残していたら子供達に迷惑がかかるという考えにならないんだろう?」と不思議に思っていた。
が、よく考えれば私の両親が、実家の片付けというものを経験したことがないからかもしれない・・・という考えに至った。
父であるてっちゃんの両親が天に召された時、ばあちゃんがタンスの中に使っていないタオルを、引き出し一杯にとってあったという話を聞いて顔をしかめていた、嫁である母。
ばあちゃんは物がなかった時代の生まれだったので、タオルだけではなく、昔プレゼントしたというカーディガンなどもほとんど着る事なくタンスに仕舞っていたらしい。
ちなみに、ばあちゃんの口癖は「もったいない!」( ̄Д ̄)ノ
母もそんなばあちゃんを見ていつも「使わないものをそんなにとっておいて、どうするつもりだったんだろう!?」などと言いながら、本当に不思議がっていた。
そんな話を一緒にしていた当時は、私も「まぁ、昔の人だからしょうがない」という感想を持ったのだが、まさか母が文句を言っていたばあちゃんと同じ事をするとは思わなかった。
歳を取ったら、皆こうなるってこと?( ;∀;)
しかも、貧乏性で買い物をほとんどしなかったばあちゃんより、買い物大好きな散財系の母の方がキョーレツのような気がするのは気のせいであろうか。
そして、祖父母が捨てられずにとっておいた数々の品に顔はしかめたものの、それらを処分した訳ではない、うちの両親。
なぜなら、てっちゃんが次男ということもあり、実家の片付けというのは長男のおじさんに丸投げ。
(少しは手伝ったのかもしれないが)労力も費用も自分たちが痛い思いをした訳ではないので、実家の片付けというのは、ほっといても誰かが何とかするものと思っていそう。
母は両親を早くに亡くしているので、こちらも実家の片付けというものを経験したことがなし。
二人揃って実家の片付けに困ったという経験をしたことがないので、残される子供達がどんなに大変な思いをするかというのも想像できないはずある。
私は想像しただけで、ドッと疲れるんだが。
実家の片付けなどで検索してみると、「両親の意思を尊重」とか「勝手に捨ててはダメ」と言った文言を見かける。
そんなことは分かってるのだよ( ̄Д ̄)ノ
しかし、全く片付ける気のない両親の場合は一体どうすれば?
ここはやはり、業者頼みになるのだろうという心(とお金)の準備をしておかなければならない。
この先、物を溜め込むような老人にだけはなるまいと決意する、えみ子さんなのであった。
ではでは。
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