私の愛車はジムニー。
おまけに、時代を逆行するマニュアル車である。
ずっとオートマ車に乗っていた私にとって、20年以上ぶりのマニュアル車の運転は、最初の3日間が地獄であった。
「なんて私はバカなことをしてしまったのだろう」と、何度も思ったが、かれこれ一年以上経過した今では何の問題もなく運転できているし、むしろ楽しい。
マニュアル車購入を悩んでる人がいたら言いたい「運転って、ようは慣れだし、そういうものと思えば苦ではない」
今乗っとかなきゃ、もう一生乗る機会はないのだよ。
マニュアル車を選ぶまで
私は元々、車に興味がある方ではない。
以前乗っていた日産マーチでは、洗車もほとんどしなかったし、塗装が剥げても気にせず「次の車検は通らないかもしれません」と、車屋さんに言われるまで雑に扱い乗り続けていた。(すまん、マチ子)
ようは、「車は動けばいいや」くらいにしか思っていなかったのである。
そんな雑な扱いが良くなかったのだろう。
マチ子を車検に出した時、車の底の錆がかなり進行していたらしく、車屋さんに「次の車検は通らないかもしれません」言われ、そろそろ次の車を探さなくては!と思っていた。
燃費のいい中古車でもいいし、何なら軽自動車でもいいなーと思いながら、車屋さんの前を通るたびにどんな車があるのかを見ていたそんな時、試乗車として置いてあったジムニーに、フォーイン・ラブ。
アウトドアに興味があるわけでもないのに、「かわいい」「あの車がいい」と思ってしまったのである。
そして、ジムニーについてググってみると、「ジムニーでオートマは邪道」という文言がいくつも目についた。
今思うと、相当マニアックな人が書いていたサイトを見ていたんだろうなと思うが、その時の私は、「そうか、ジムニーはマニュアル車が普通なのか」と、素直に受け止めてしまったのである。
相談に乗ってもらっていた車屋さんにも、マニュアル車と言ったらビックリされたし「オススメはしませんよ」と言われたのだが、なぜか私は「ジムニーって、そういう車なんでしょう?」と言って、押し切ってしまった。
それに、私の周りには未だにマニュアル車を運転している人が、チラホラいた不思議。
親戚のおばちゃんが軽トラを楽々運転していたり、会社の人の息子さんとか、奥様とかがマニュアル車に乗っているを話を聞いて最初はびっくりしたのだが、「みんなができるなら私にも運転できるはず」と思ってしまったのである。
何とおめでたい、何と楽観的な。
マニュアル車の練習
そうは言っても、マニュアル車に最後に乗ったのは20年以上も前のこと。
(心配した)車屋さんのご好意で、車が納車されるまでの1ヶ月間、昔のマニュアル車を貸してくれたのだが、それが地獄であった。
クラッチから足は離せない!エンストしまくり!で、本当に昔は運転してたんだっけ?と思おうほどのポンコツっぷり。
こんなことではジムニーに乗れない!!と思った私は、仕事が終わって毎日、山道に繰り出し、坂道で少し上がって止まるという練習を繰り返すようになったのだが、この坂道発進に大苦戦。
あっという間に後ろに下がっていく感覚が怖過ぎて、ブレーキから足が外せない。
よって、エンジンをブンブン吹かしまくりのご近所迷惑。
「こんなはずではなかった」と何度思ったことか・・・。
しかし、ある日の仕事中、離される強風でもちゃんと船を着岸できた時に思った。(私は小さな船の船長さん)
これができる私が、20年以上前はおじいちゃん、おばあちゃんでも普通にやっていたマニュアル車の運転ができなわけがない。
そう思えてから、劇的に成長した。
マニュアル車の運転って、メンタルが大事だったのである。
スムーズに運転できるようになると、今度は「もっと急な坂道はないのか」という、謎のチャレンジ精神が湧き起こり、休日の度に坂道を求めてウロウロ。
一体、私は何を目指しているのか・・・( ̄Д ̄)ノ
楽しいマニュアル車生活
そのように、昔のマニュアル車で練習できたことが良かった。
坂道発進が問題なくできるようになった頃、めでたくジムニーも納車。
ジムニーは納車まで1年かかるかもと言われていたが、私の車は車屋さんもビックリの3ヶ月で納車された。
おそらく、マニュアル車だったからではないかとのこと。
それまで後ろの車に迷惑をかけてはいけないと思って、どんな緩やかな坂道でもサイドブレーキを使って坂道発進していたのだが、ジムニーは坂道発進の時、数秒自動ブレーキが効くというスバラシイシステムが装備されていた。
おかげで、今まで一度もサイドブレーキを使うことなく、坂道発進ができている。
苦戦はしたけど、今では楽しいマニュアル車生活を送っているし、オートマ車を運転していた時より安全運転になったと感じる。
むしろオートマ車の動きの方が、ゴーカートみたいでコワいと思うようになったくらいだ。
最近では、街中でもジムニーをよく見かける。
しかし、駐車場に停めている車内をチラッと見て、その車がオートマだった時「フフン、勝った♪」と思ってしまっている、えみ子さんなのであった。
ではでは。
→【女一人旅】ただひたすら前へ・・・国道438号を通って剣山へ向かう
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