勢いのある若者がマインドリセットの旅をしようと思ったら、インドとかの海外とかも考えるのかもしれないが、あいにく私は英語も話せない、中年女。
やはり、女の孤独な国内一人旅といえば、北に登っていくものでしょうってことで、北海道に行くことにした。
しかも、フェリーで女一人旅( ̄Д ̄)ノ
なんでフェリーを選んだかというと、ヤケクソになっている女が考えそうなことなのだが、最初は車に乗って北海道を一周してやるぜ!!なんてことを考えていたからなのである。
フェリーで車を運んで、北海道一週ね。
しかし、冷静に考えてみると、一人旅をしたこともない私がそんなにハードルを上げても大丈夫なのだろうか。
多分、性格上、途中でちょっと楽しくないかもと思っても、一度決めたら北海道を本当に車で一周しそうな気はする。
そんな苦行のような旅行になって、もう二度と旅行なんてしない!なんてことになりそうな。
もっと気楽に、もっと楽しい旅行にしなくては!!
しかし、元・船乗りとしては、船旅にはものすごく興味があるので、車は置いてフェリーには乗ってみよう!ということになったのである。
舞鶴から小樽行きのフェリーが出港するのは夜中の23時50分で、到着するのが翌日の20時45分予定のことである。(新日本海フェリー あかしあ)
20時間以上の船旅であるが、睡眠時間も含まれているし、無職でたっぷり時間に余裕がある私にはぴったりのように思えた。
私が予約した部屋は、10人くらいの人と相部屋となる、11,100円の一番グレードの低い部屋。
アラフォーにもなると、ちょっとのいい個室で優雅に旅したいという願望はあるが贅沢は辞めておこうと思った。
それに学生の頃、フェリーとは比べ物にならないような小さな船で(マグロ延縄漁をしながら)ハワイまで行ったことのなる私からしてみれば、少々の不便さは(あっても)問題ないような気もしたからである。
実際、乗船してみると、大きな船だが古い船というのが分かる。
私がお世話になった客室はこんな感じ。ちなみに、女性専用の区画は、カードキーがなければ入られないようになっている。
※ブログやってるのに、船内の写真を全然撮っていないという、痛恨のミス。
ホームページの写真は、船が出来立てほやほやの時撮った写真と思われるので、実際はこんなに綺麗じゃなかった。
何というか、もっと古めかしい感じ。(小声)
シーツは、枕や掛け布団と一緒に畳まれて置かれており、自分で敷くタイプ。
狭いのでなかなか綺麗に敷くことが難しいのだが、一晩だけと思えば、多少シワシワでも問題ナッシング( ̄∀ ̄)
おまけに目の前には全く知らない人のベットとなる。
まぁ、カーテンを閉めれば中は見えないし、タイミングを自分で見計らえば、ほとんど顔を合わせることもない。
実際、私も前のベットの人とは20時間以上一緒の船に乗ってて、顔を見たのは最後の下船の時だけ。
閑散期ということもあって、ベットが全部埋まっていなかったことも大きいのかも。
神経質な人なら個室を選んだ方がいいだろうが、学生の頃に免疫ができている私は、自分でシーツを敷くのも、狭いベットもものすごく懐かしく感じたのであった。
23時50分出航なので、お客は風呂に入って寝るか、さっさと寝るかの二択。
中には、お風呂に入ってきて乗船したっぽい人もいたし、私が乗船した時にはすでに大浴場から人の声がしていたので、本当に人それぞれ。
私も正直、お風呂に入って寝たかったが、その日のお風呂の使用時間が出港から1時間までと決まっていたので、その日は汗拭きウエットティッシュで体を拭いて済ませて、朝ゆっくり風呂に入ることにした。
朝風呂は船内放送がされてすぐに行くと、まさかの一番乗り。(8時からとなっていたが、放送はちょっと早めにされていたので、ちゃんと聞いておくと良い)
ゆっくり浸かれたのだが、学生の頃、実習船で「真水使いすぎ!!」と先生に注意されたことのある私は、こんなにシャワーの水圧強くて大丈夫なんですか?と、聞きたくなった。
お風呂に入った後は、船内をプラプラしてみたり、昼寝をしたり、本を読んだりして過ごした。
のんびり船旅は良かったのだが、船が古い故に、やはり困ったことがあった。
それは、コンセント。現代人はコンセントがなくては始まらない。( ̄Д ̄)ノ
客室では壁側にコンセントの差し込み口があるため、携帯の充電器は入るが、パソコンの充電器が入らないときた。
他のお客さんたちがラウンジでゆっくりしているところも、どこかにコンセントの差し込み口がないかと探してみたのだが、見つからない。
パソコンの充電がほとんどなくなっていた私は、絶望。
これはのんびり船旅をしろという、神様のお告げかもと思った私は諦めたのであった。
が、諦めてたのに、あと3時間くらいで小樽港に着くという時に、ラウンジでコンセントの差し込み口を発見!!
それはもう、ずっと会いたかった人に会えた時のような喜び。
しかし、一箇所だけ差し込み口がそばにあるテーブル席は、おじさんがビールとつまみを持って動こうとしない。
そこで私は、隣の席を確保しておじさんに念力を送り続けてみた。おじさん、おじさん、そこどいてぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜ヽ(;▽;)ノ
そんな念力が通じたからなのか、しばらくしておじさんがどこかへ行くという、奇跡。
部屋にダッシュしてパソコンを取りに行き、無事に充電できることとなった。
そして、その時ラウンジではちゃんと電波が入ることを知る。
だから慣れた人はみんなラウンジで時間を潰していたのね。
ずっとのんびりしていたのに、下船3時間前になって慌ててブログを書き始めた、私。
そんなこんなで、20時間も船の中で一人ってどうなの??と思っていた私であるが、意外にあっという間に感じたし、一人旅の人も結構いたように思う。(ライダー系の人とか)
無事に予定よりちょっと早めに小樽港に入港したのだが、宿に行くまでに問題勃発。
フェリーターミナルを出てすぐにタクシー乗り場があるのだが、自分で電話しないと来てくれないことが判明。
タクシー乗り場って、タクシーの溜まり場になってんのかと思ったのに( ;∀;)
慌てて一緒に並んでいた関西弁のおじさんやおばさんと、タクシー乗り場に書いてある電話にかけまくって、ようやくタクシーが到着するようになった。
しかも、私がかけた電話のタクシー会社が一番遅くなり、日も沈んだ小樽港の入り口で、ポツン。
(宿と)方向は違うが、小樽駅までの連絡バスに私も乗りたくなるくらい心細くなった。
しばらく待つと、ちゃんとタクシーは来てくれたが、先行きが不安になってきた、一人旅初心者のえみ子さんなのであった。
ではでは。続く。
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