40代に差し掛かった頃、人生に迷いすぎて「40代にしておいた方がいいこと」的な本をよく読んでいたのだが、そのような本の中には必ずと言っていいほど「両親との時間を大切にしておいた方がいい」というようなことが書いてあった。
親孝行したい時には親はいない。
その影響もあって、高齢となった両親との関係を良いものにしておきたいという気持ちがあった。
私は現在、トラックドライバーとして働き、田舎で一人暮らしをしている40代の独身中年女であるが、去年は長く勤めた会社を辞め、無職となって実家暮らしをしていた。
つまりは、子供部屋おばさん。( ̄Д ̄)ノ
子供部屋おばさんとして実家で暮らしていたのは一年ちょっとだが、その間に両親との関係を良くしたいという気持ちはすっかり消え、両親から逃げ出したいという気持ちの方が強くなった次第である。
仕事を辞め、実家に戻る前には、親との関係を良好なものにしたいと本気で思っていた。
ついでに、物で溢れかえった実家の片付けもしたい!!( ̄Д ̄)ノ
決して(ドラマに出てくるような)仲良し家族という訳ではない(と思う)が、それでも家族。
それに私もいい(中)年になったことだし、今ままではどうであれ、上手くやれるような気がしていたのである。
が、現実は甘くはなかった。( ̄Д ̄)ノ
物を捨てようとすれば文句を言われ、(食費の節約をしてほしいので)やんわりと「買いすぎじゃない?」みたいなことを言ったら思いっきり嫌な顔をされる。
それどころか完全節約思考になり洋服もあまり買わなくなった私を見て、「昔はあんなにおしゃれに気を遣っていたのに・・・」と、がっかりした顔をしてこっちを見るではないか。
いや、今無職だしそんな余裕ねぇよ。それにおしゃれに気を遣っていない訳ではない!!数少ない洋服でおしゃれに見える形を今模索中なの!!と何度(心の中で)呟いたことか。
散財系の母は、どうやら何でも気前よくお金を使っていた20代の頃の娘の方がお気に召していた模様。
両親が天に召された後、残された人たちの後始末も大変というような話もよく聞くのでどうにかしたかったが、もうどうにでもなれ!!といった気持ちになった。
おまけに私は実家暮らしをしても、決して安らぎのようなものを感じられないということを実感した。
母の作る料理は私の作る微妙な料理と違って美味いし、父は妹にはしないような愛想笑いを私にはする。
なのに、豪華であればあるほどこれ一体いくらくらいするんだろう?と考えてしまうし、仕事から夜遅く帰って来た時など本当は熱めのお湯に肩までゆっくり浸かりたいのに、光熱費が気になって両親が入った後の半分くらいしか残っていないぬっるいお湯に浸かって終了してしまうのである。
両親が何かしてくれるたびに嬉しい!とか感謝する気持ちになるより先に「どんな見返りを求められるんだろう?」と思ってしまう、ワタクシ。
特に自分が体調不良の時の心配なんて、「昔は心配なんてする人じゃなかったのに、一体何を企んでいるんだ!?」と思ってザワザワしてしまう。
ひねくれた性格と思うなら、思うがいい。( ̄Д ̄)ノ
決定的だったのは、散財系の母が関東に住む妹のところに行って実家を1ヶ月ほど留守にした後、怒っている私を睨みつけた母の姿を見た時。
その時、実家に置いてやって私の作った料理を食べているくせに、これくらいで文句言うな!!と、言われているような気がした。
今まで怒りをぶつけるような態度をほとんど取ってこなかったが、どうやら何も文句を言わない娘を希望している模様。
「40代のうちにやっておいた方がいいこと」的な本の影響で、両親が天に召される前にちゃんと関係を改善したいと思っていたが、私にはムリということを実感した。
本に書いている通り、もし両親が天に召される時が来たらきっと私は後悔すると思う。
もっと話を聞いてあげれば良かった。
もっと優しくしてあげれば良かった。
もっと一緒にいて楽しい思い出を作れば良かった。
そう思うことは間違いないし、もしかしたら優しくできなかった私を誰かが責めるかもしれない。
でも、この子供部屋おばさんとして暮らした一年で、その後悔を引き受ける覚悟ができた。(ような気がする)
親より先に私の方が天に召される可能性だってあるのだから、自分のことも大切にしたいと思った。
きっとそういうことを書いた本の著者たちは、ちゃんと自分のことを第一に考えた後の後悔なんだと思う、えみ子さんなのであった。
ではでは。



コメント
難しい問題です。私などが答える資格はないですね。
ここんところ私も不運続きなので・・・。
今からスーパー銭湯に行ってリフレッシュしてきます。
裸のおつきあい。常連客やスタッフのオバちゃんと四方山話。
マンゲンサイさん
いいですね。
雑談できる場所があるって大切なことだと思います。
親の意見と茄子の花は千に一つの仇もなし
って諺を作った人のご両親はさぞやご立派な御仁だったのだろうなと常々思ってます。
うちの親(母親)の意見で役に立ったことなんか千に一つ位しかなかったですよ。
私も親の意見に対してそんな風に思えれば良かったのですが・・・。
色んな家族の形があるものですね。
自分の感情をしっかり分かってらっしゃるえみ子さんはすごいと思います。
いずれ後悔するって分かってるから、後悔しないような選択肢を選ぶより、今をベストな状態で生きる方が大事かなと思います。むしろ、人はどうしても「今」を重視してしまうものなのかな、と。
ブログの一読者でしかありませんが、毎回楽しみにしていますし、応援しています。
MKさん
今まで自分の感情がよく分かっていなかったですが、ブログに書くことではっきりしてきたような気がします。
読んでくださり、ありがとうございます。